イルミネーションブラシによる環境マップのデザイン。バニーのモデルはアルミニウム-ブロンズを測定したBRDFにより表現されている。(a)ユーザはピンク色とオレンジ色を指定し、バニーのディフューズな見た目を指定している。(b)シーンは推定された環境マップによりレンダリングされた。ユーザはさらに青色のハイライトを塗っている。(c)指定された全ての照明効果が満たされるような環境マップが推定された。結果の環境マップを(d)に示す。

３次元シーンのデザイン支援の一環として、我々はimage-based lighting における環境マップをデザインするための、簡単で使いやすいユーザ･インタフェースを提案する。提案システムを用いることで、デザイナーは３次元シーンに直接ペイント操作を行うことで、シーンの最終的なレンダリング結果を調整しながら環境マップをデザインすることができる。３次元シーンを、デザイナーが意図したようにレンダリングするための環境マップは、inverse lighting 問題を解くことによって求められる。本手法が、３次元シーンの照明デザイン作業に対して、有用でかつ使いやすいということを示す。また、本手法が３次元モデルを写真へ挿入する作業において有用なアプリケーションであることも示す。

Makoto Okabe, Yasuyuki Matsushita, Li Shen, Takeo Igarashi, "Illumination Brush: Interactive Design of All-frequency Lighting", in Proc. of Pacific Graphics 2007, pp. 171-180.

岡部 誠, 松下 康之, 五十嵐 健夫, "環境マップのインタラクティブなデザイン手法", 情報処理学会研究報告 2007･CG･127. (グラフィクスとCAD研究会 優秀研究発表賞/平成20年度 情報処理学会 山下記念研究賞)