女優と環境照明の合成。各図の左に示した環境照明が女優の周りを回転している。女優の顔に起こった照明効果が環境の回転に合わせて同時に変化しているのが分かる（図の右３つの画像）。この合成の後処理はAdobe Premiere Proを用いて行われた。後処理ではまずブルースクリーンキーを用いてマット画像を生成し、合成結果を見ながら、手動でRGBのトーンカーブを調整して色の補正を行った。

映画やテレビの現場では、クロマキーなどの合成技術を用いて俳優の演技をや背景映像と合成することがしばしば行われる。この合成を自然に行うためには、俳優に当てる光とや写真の中の光が同じである必要があるが、この目的のために「ライトステージ」と呼ばれるシステムが使用される。このシステムを用いると、演じる俳優に背景映像と同じ光を当てることができ、自然な合成が可能となる。しかし一方で、このシステムは非常に高額であり、一部のプロダクションでしか使用することができなかった。そこで我々はコンビニで普通に買える傘と、プロジェクタを使用して開発した、安価な「ライトステージ」システムを提案する。名付けてライトシャワーという。

Makoto Okabe, Kenshi Takayama,Takashi Ijiri, Takeo Igarashi, "Light Shower: A Poor Man's Light Stage Built with an Off-the-shelf Umbrella and Projector", DVD publication at SIGGRAPH 2007 Sketches.

岡部 誠, 高山 健志, 井尻 敬, 五十嵐 健夫, "ライトシャワー: 傘とプロジェクタで作る安価な照明装置", エンタテインメントコンピューティング2007. (ベストプレゼンテーション賞)