単一画像の照明条件を編集した結果。左上写真の人物に左からオレンジ色の光を当て、照明条件が異なる背景に重ね合わせた（左下図）。右から白色の光を当て、別の背景に重ね合わせた（右下図）。

写真内の物体に当たる照明条件を変更するためのインタラクティブな手法を提案する。照明効果は物体の表面の傾きによって決定されるため、その物体表面の傾きを推定することが重要な問題となる。しかし、単一画像から全自動で物体表面の傾きを推定することは困難であるため、我々はペンベースの入力インタフェースに基づき、画像上に近似的な法線を入力するための手法を提案する。画像と近似的な法線マップは、より細かい法線情報と物体表面の反射特性を推定するためのアルゴリズムへの入力となり、それぞれ自動的に推定される。結果に様々な種類の写真の照明条件を変更した結果を示す。写真に別の写真の物体を重ね合わせる際に必要となる、照明条件の調整に本手法を利用した例も示す。

Makoto Okabe, Gang Zeng, Yasuyuki Matsushita, Takeo Igarashi, Long Quan, Heung-Yeung Shum, "Single-View Relighting with Normal Map Painting", in Proc. of Pacific Graphics 2006, pp. 27-34.